自分語りは病気なのか|安易に結びつけないために
この記事は、する側・される側のどちらにも向けて書いています。
自分語りが病気なのではないか、という言い方は ネット上でしばしば見かけます。
ただ、会話の癖から医学的な状態を判断することはできません。 ここでは、よく見かける決めつけと、 実際には言えないことを分けて整理します。
自分の話ばかりする人は精神病なのかという調べ方をされることもあります。 この記事の答えは、その問いに対しても同じです。 会話の様子だけで、そう決めることはできません。
「自分語りは病気」という言い方が広まった経緯
この結びつけは、医学の側から出てきたものではありません。
匿名掲示板やSNSで、 話が長い人・唐突に自分の事情を話す人を指して 「病気」という言葉が使われてきた——という経緯があります。
つまり苛立ちを表す言い方として使われてきたものが、 そのまま検索されている状態です。
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- 自分語り乙・金賞とは?ネットスラングとしての使われ方
会話の癖だけで判断できるものではありません
ここが最も大事な点です。
話が長い、話題を自分に寄せる、相手の反応を見ずに続ける—— といった特徴が、 特定の状態の説明として語られることはあります。
ただし、会話の癖だけで判断できるものではありません。
理由は単純です。
- 同じ振る舞いが、緊張や疲労でも起きる
- その場の関係性(久しぶりに会った、相手が聞き上手)でも起きる
- 文化や職場の話し方の慣習でも変わる
一つの振る舞いから状態を言い当てることは、専門家であってもしません。 複数の場面での様子や生活への影響を、時間をかけて見ていくものだからです。
発達特性と結びつける言い方について
自分語りと発達特性を結びつける説明は、ネット上によく出回っています。
これについては別の記事で扱いましたが、 同じ理由で、会話の癖から結びつけることはできません。
こうした情報を読むときは、 書き手が誰なのかを先に見ておくと判断しやすくなります。 公的な情報としては、厚生労働省や 国立精神・神経医療研究センターが一般向けの解説を出しています。
気になっているのが「自分自身」の場合
生活に困りごとが出ているかどうかが、話の中心になります。
会話の癖そのものより、
- 人間関係が続かないことが繰り返し起きている
- 仕事や学校での支障が長く続いている
- 自分でつらいと感じている状態が続いている
といった実際の困りごとがあるかどうかのほうが、 本人にとっては重要です。
会話の癖だけを取り出して悩む必要はありません。 話し方の面で気になっているのであれば、 自分語りの直し方|会話の主語を戻す練習のような 具体的な手順から始めるほうが現実的です。
相手に対して使わないほうがよい言葉
「病気なんじゃないの」という言い方は、関係を壊すだけで何も解決しません。
言われた側は反発するか、黙るかのどちらかになります。 話が短くなるわけでもありません。
その場での対応は、次の記事にまとめました。
まとめ
- 「自分語りは病気」という言い方は、苛立ちを表す表現として広まったもの
- 話が長い・話題を寄せるといった特徴は、緊張や疲労、関係性でも起きる
- 会話の癖だけで医学的な状態を判断することはできません
- 本人にとって重要なのは癖そのものより、生活に困りごとが出ているか
- 相手に「病気なのでは」と言っても、関係が悪くなるだけで解決しない