電話が自分の話ばかりになるとき
この記事は「聞かされる側」に向けて書いています。
対面ではそこまで気にならない相手でも、 電話になると自分の話ばかりが延々と続く—— そう感じたことがある人は少なくないはずです。
これは相手が電話のときだけ変わるのではなく、 電話という形式に理由があります。
切り上げの合図が、電話では届きません
対面の会話には、言葉以外の合図が大量に含まれています。
視線が時計に移る、姿勢が変わる、荷物に手が伸びる—— 話し手はこれらを無意識に受け取って、話を締めにかかります。
対面 … 表情・視線・姿勢で「そろそろ」が伝わる
電話 … 伝わるのは声だけ。相づちが続く限り、合図が出ていない扱いになる
電話では、こちらが黙ると「聞いている」ではなく「回線が切れた」と解釈されます。 そのため聞き手は相づちを打ち続けることになり、 それが話し手にとっては続けてよい合図になります。
つまり、話が長くなるのは聞き手が丁寧に対応しているからでもあります。
同じことが文字のやりとりで起きる場合は LINEの自分語りが重いと言われるときで扱いました。
終わりの時刻が、どちらにも見えていない
対面には、店を出る・電車の時間といった外的な区切りがあります。
電話にはそれがありません。 始まりはあるのに、終わりの条件が誰にも設定されていないという状態で会話が進みます。
そのため、話し手は自分が満足するまで話し続けます。 悪意ではなく、止まる位置が用意されていないだけです。
話が止まらなくなる仕組みそのものは 自分語りが止まらない・話が長いと言われる人へにまとめています。
先に区切りを置いておく
電話の場合、始まる前に区切りを決めておくのが最も効きます。
- 出るときに「今から二十分だけ大丈夫」と先に伝える
- 折り返す時間帯を、こちらの予定の直前に設定する
- 出られないときは、無理に出ずに時間を指定して掛け直す
先に伝えておくと、切り上げることが拒否の意味を持ちません。 途中で「そろそろ」と言うより、 はるかに角が立たない形になります。
家族との電話でこれをどう使うかは 自分語りする母親との距離の取り方で具体的に扱っています。
通話中に流す方法もあります
それでも長くなったときの受け流し方です。
相づちを打つ間隔を少しずつ空けていくと、 話し手の側にも間が生まれます。 そこで「そろそろ時間で」と入れると、 唐突さがなくなります。
具体的な言い方は 聞き役に回るコツ|自分語りを受け流す技術にまとめました。
まとめ
- 電話で自分の話ばかりが長くなるのは、形式に理由がある
- 対面にある切り上げの合図(視線・姿勢)が電話では届かない
- 相づちを打ち続けることが、話し手には続けてよい合図になる
- 電話には終わりの条件が設定されていない
- 最も効くのは、出るときに先に時間を伝えておくこと