自分語りを英語で言うと?近い表現と使い分け
この記事は、言葉を調べている人に向けて書いています。
自分語りを英語にしたいとき、 一語で置き換えられる単語はありません。
日本語のこの言葉は、 「話題を自分に寄せる」という動きそのものを指しているためです。 英語では動きを説明する形の言い方になります。
いちばん自然なのは make it about oneself
日常会話でよく使われるのがこの形です。
- He always makes it about himself. (あの人はいつも自分の話にしてしまう)
- Why do you have to make everything about you? (どうして何でも自分の話にするの)
話題の所有権が移るという点まで含まれるので、 自分語りの意味にいちばん近い言い方になります。
日本語側での線引きは どこからが自分語りなのか|線引きの目安にまとめました。
話を上回ろうとする場合は one-up
相手の話より大きな話を返す形には、別の言い方があります。
- Stop one-upping me. (人の話に、より大きな話をかぶせないで)
日本語の自分語りは 上回る意図がなくても使われますが、 英語ではこの形が区別されています。
似た区別は日本語でもあり、 会話泥棒と自分語りの違い|似ているが別のもので扱っています。
議論の場では conversational narcissism
やや硬い言い方として、この語が使われることがあります。
会話のなかで注意を自分に向け続ける振る舞いを指す言い方で、 社会学の議論で使われてきました。
日常会話ではまず出てきません。 文章で説明を要する場面向けの言い方です。
自分語りを英語の一語で表そうとすると意味がずれる
単語で置き換えようとすると、別のものになります。
| 英語 | 実際の意味 | 自分語りとのずれ |
|---|---|---|
| self-absorbed | 自分のことで頭がいっぱい | 性格の説明であって、会話の動きではない |
| humblebrag | 謙遜を装った自慢 | 自慢の意図が前提になる |
| TMI | 言わなくていいことまで話す | 長さではなく内容の踏み込みを指す |
| oversharing | 打ち明けすぎ | 関係の深さに対して情報が多すぎる状態 |
どれも自分語りの一部分だけを指しています。 場面に合わせて選ぶ必要があります。
ネットスラングとしては言い換えにくい
匿名掲示板で使われる短い返しは、英語に直訳できません。
日本語の「自分語り乙」のような一言は、 文化ごと成立している言い方です。
英語圏の掲示板では、 Nobody asked.(誰も聞いてない)のような別の定型が使われます。 同じ役割を持つ言い方はあっても、訳語ではありません。
まとめ
- 自分語りを英語にするとき、一語で置き換えられる単語はない
- 日常会話では make it about oneself がいちばん近い
- 相手の話を上回る形には one-up という別の言い方がある
- 硬い文章では conversational narcissism が使われることがある
- ネットスラングの短い返しは訳語ではなく、別の定型が対応する