自分語りする母親との距離の取り方
この記事は「聞かされる側」に向けて書いています。
母親の話が長い、同じ話が繰り返される、 こちらの相談が途中から母親自身の話に変わっている—— そうした場面が続くと、家族であるぶん逃げ場がなくなります。
自分の話ばかりする母親に疲れてしまう、という言い方をされることもあります。 呼び方が違うだけで、指している状態は同じです。
ここでは関係を切る方向ではなく、 距離をどう調整するかという実用の話をします。
家族の自分語りは、他人のそれと条件が違う
いちばん違うのは、席を立てないという点です。
職場や友人であれば、 会う頻度を減らすという選択が取れます。 家族の場合、生活が重なっているぶんそれが難しくなります。
他人 … 会う回数そのものを減らせる
家族 … 会う回数は変えにくい。区切り方で調整するしかない
上司や先輩の場合の考え方は 自分語りする上司・先輩への向き合い方にまとめました。
悪意で話しているわけではないことが多い
ここを取り違えると、対応そのものが噛み合わなくなります。
母親の側は、 話を奪っているつもりも、こちらを軽んじているつもりも無いことがあります。 自分語りしてしまう心理|なぜ話したくなるのかで書いたように、 話すこと自体が本人の整理の手段になっている場合があるためです。
つらいのは事実で、悪意が無いのも事実です。 この二つは両立します。 どちらかを打ち消す必要はありません。
距離の取り方は「時間・場所・話題」で区切る
一度に全部を変えようとせず、区切れるところから区切ります。
- 時間で区切る……電話なら最初に終わる時間を伝えておく
- 場所で区切る……長くなりやすい場面(食卓・車内)を把握しておく
- 話題で区切る……こちらの相談は、答えが必要な一点だけに絞って出す
特に効きやすいのは時間の区切りです。 「今から三十分だけ」と先に決めておくと、 途中で切り上げることが拒否の意味を持たなくなります。
受け流し方そのものは 聞き役に回るコツ|自分語りを受け流す技術で扱っています。
こちらの相談が母親の話に変わってしまうとき
これが最も消耗する形です。
相談したはずが、 いつのまにか母親自身の昔の話になっている場合、 その場で相談を続けようとしないほうが早いことがあります。
相談先を家族の外に一つ持っておくと、 母親との会話に「答えを出す」役割を求めずに済みます。 そうすると、長い話も情報としてではなく雑談として聞けるようになります。
話をどう返すかの具体的な言い方は 自分語りをされたときの返し方|角を立てずに流すにまとめました。
関係を切る方向で考えなくてよい
距離を取ることと、関係を断つことは別です。
ここで扱っているのは、 会話の分量と役割を調整するという話に限られます。 親との関係をどうするかという大きな判断とは切り離して考えられます。
そのうえで、生活に支障が出るほど負担が大きい場合は、 自治体の家族相談窓口など、外部の相談先を使う方法もあります。
まとめ
- 家族の自分語りは、席を立てないという点で他人と条件が違う
- 話している側に悪意が無いことは多いが、つらさとは別の話である
- 距離は時間・場所・話題の三つで区切ると調整しやすい
- こちらの相談が母親の話に変わる場合、相談先を外にも持つ
- 距離を取ることは、関係を断つこととは別である