自己開示と自分語りの違いとは?線引きはどこにあるか
自己開示と自分語りは、 同じ「自分の話をすること」を指しているようで、成り立ちが違う言葉です。
この記事は、 自分の話をする側に向けて書いています。 人の話を聞く側が読んでも、線引きの目安として使えるように整理しました。
言葉の出どころが違う
まず、この2つは同じ土俵の言葉ではありません。
自己開示 … 心理学で使われてきた用語。研究の文脈で説明されることが多い
自分語り … 匿名掲示板やSNSで広まった俗語。定義は固まっていない
自己開示は、心理学の分野で 自分に関する情報を相手に伝えることとして説明されることが一般的です。 ただし研究者や文脈によって範囲の取り方は幅があり、 ひとつの厳密な定義に収まっているわけではありません。
一方の自分語りは、 そもそも人を揶揄する場面から広まった言い方です。 自分語りという言葉自体の成り立ちは 自分語りとは?意味と、なぜここまで嫌われるのかにまとめています。
つまり、片方は説明のための用語、 もう片方は評価を含んだ俗語という差があります。
線引きの目安は3つ
同じ内容を話しても、次の3点で受け取られ方が変わります。
| 自己開示と呼ばれやすい | 自分語りと呼ばれやすい | |
|---|---|---|
| 目的 | 相手との関係を進めるため | 話し切ることが目的になっている |
| 量 | 相手が返せる分量にとどまる | 相手の番が来ない |
| 相手の状態 | 聞ける状態か確認されている | 確認されないまま始まる |
とくに効くのが量です。
自己開示について語られるときには、 相手も同じくらい話せる余地が残っているかという点が しばしば重視されます。 自分の話が相手の話を押し出してしまうと、 同じ内容でも自分語りと呼ばれる側に寄っていきます。
どこからが自分語りかという線引きそのものは どこからが自分語りなのか|線引きの目安で扱いました。
「自己開示は良くて自分語りは悪い」ではない
この2つを善悪で分けると、判断を誤ります。
自己開示という言葉を使っても、 一方的に長く話せば相手は疲れます。 逆に、自分語りと呼ばれた話が その場の空気をほぐしたということも起こります。
違いは中身ではなく、置かれ方にあります。 自分の話が嫌われるかどうかの分かれ目は 自分語りはなぜ嫌われるのか|聞き手側の事情から見るにまとめています。
会話泥棒とはまた別の話
自己開示・自分語りと並べて語られやすい言葉に、会話泥棒があります。
会話泥棒は、 相手の話題を奪う行為そのものを指す言い方で、 自分の情報を出すかどうかとは別の軸です。 違いは会話泥棒と自分語りの違い|似ているが別のもので整理しました。
まとめ
- 自己開示は心理学で使われてきた用語、自分語りはネット由来の俗語
- 説明のための言葉と、評価を含んだ言葉という差がある
- 線引きの目安は目的・量・相手の状態の3つ
- とくに効くのは量で、相手が返せる余地が残っているかが分かれ目
- 良い・悪いで二分すると判断を誤る