子どもが自分の話ばかりするとき
この記事は、子どもの話を聞く側の大人に向けて書いています。
家に帰ってきた瞬間から今日の出来事を話し続ける、 こちらが話しかけても自分の話に戻ってしまう—— そういう場面を見て、 このままで大丈夫だろうかと気になることがあります。
先に書いておくと、子どもが自分の話ばかりするのは、ふつうのことです。
3歳、5歳、6歳と年齢を変えて調べている方も多いのですが、 年齢で線を引けるようなものではありません。 小学生になっても、話したいことが多い時期は続きます。
大人の自分語りとは別物として扱う
同じ「自分の話ばかり」でも、中身がまったく違います。
このサイトで扱っている大人の 自分語りは、 相手の話を受け取る力があるうえで、 それでも自分の話に切り替えてしまう状態を指しています。
子どもの場合はそもそも、 話の順番を回すという仕組みを、まだ身につけている途中です。
大人 … 交代の仕組みを知っているが、自分の話に切り替えてしまう
子ども … 交代の仕組み自体を、いま覚えている最中
同じ言葉で語ると、対応を間違えます。
話したい量が多いのは、整理している最中だから
子どもにとって、話すことは出来事を整理する作業です。
その日にあったことを言葉にしながら、 順番や意味を組み立てていきます。 だから途中で止められると、整理が終わりません。
- 順番が前後する
- 同じ場面を何度も繰り返す
- こちらの質問に答えないまま先に進む
これらはどれも、整理の途中で起きることです。 話が下手だからではありません。
大人でも話しながら考えるタイプの人には同じ現象が起きます (自分語りが止まらない・話が長いと言われる人へ)。
聞き方は「全部聞く」でなくてよい
毎回すべてを聞き切る必要はありません。
現実的なのは、 聞ける時間を先に伝えておくという形です。
- 「ごはんまでの間、聞くね」と枠を先に示す
- 途中で切るときは「続きは後で聞かせて」と続きを約束する
- 約束したら、その後で実際に聞く
枠を示すことは、拒否とは違います。 子どもの側も、いつ聞いてもらえるかが分かるほうが落ち着きます。
心配になったときの考え方
言葉の育ち方には、かなり幅があります。
話す量が多い・少ない、 人の話をさえぎる・さえぎらないといった違いは、 年齢や性格、その日の状態によっても変わります。 ある時期の様子だけで、何かを判断できるものではありません。
そのうえで、 園や学校での様子と家での様子が大きく違う、 生活の中で困りごとが続いている、といった気がかりがある場合は、 担任の先生や自治体の子育て相談の窓口など、 普段の様子を知っている人に相談するという選択肢があります。
保護者が自分の関わり方を責める必要はありません。
まとめ
- 子どもが自分の話ばかりするのは、育ちの途中で起きるふつうのこと
- 大人の自分語りとは別物として扱う
- 話しながら出来事を整理しているため、順番が前後したり繰り返したりする
- 毎回全部を聞く必要はなく、聞ける時間を先に伝える
- 気がかりがあるときは、普段の様子を知っている人に相談する